第11章 うちはの会合に初参加です
翌朝、いつもだったら朝食を食べる時間に、そそくさと玄関へ向かう。
父さんとの鉢合わせはなるべく避けたい。
私は、行ってきますも言う事なく、そっと家を抜け出した。
今日はマヤちゃんの治療の日。
体が怠くて重いけど、休むわけにはいかない。
約束は守らなきゃ。
私はうちはの門を出てすぐに走り出す。
時間は無駄にはできないから、出来るだけ早く行って帰ってこなきゃ。
兄ちゃんは今日、火影様の所へ行ってくるって言ってたから、暗部の事を相談するんだろうな。
里から歩いて約二時間の所にスバルさんの村がある。
全力で走ったらどのくらいで着くだろう。
ふと、そんなことを思った私は一度立ち止まった。
後ろにはまだ、あうんの門が見えている。
私は、薬を入れてあるバックを開いて確認すると、袋の空気を抜いて中身を密着させて閉じ、更に持ってきたタオルで巻いて固定する。
これで、カバンの中がミックスされても丸薬が割れる事はないでしょ。
「よし。」
私は軽く体を伸ばすと構えた。
「よーい…。」
前後に開いた後の方の足に力を入れる。
「どん!!」
言うと同時に、ギアマックスで駆け出した。