第11章 うちはの会合に初参加です
そんなこんなで、ほぼほぼ半日。
陽は中天を過ぎて、沈む方に傾いている。
チャクラの残量は、殆ど残っていません。
息を切らしながら地面に大の字で寝転んでいると、視界に兄ちゃんが映り込む。
「ほら。」
差し出されたのは兵糧丸だった。
「ありがとう。」
私は重たい体を起こして受け取ると、一口大のそれを口に放り込む。
…不味い。
これぞ薬草詰め込みました的な不味さ。
この世界の兵糧丸って、味の工夫がないんだよね。
薬みたいなものだから、必要ないといえばないんだけど。
「今日はもう休め。」
「りょーかい。」
私はのろのろと立ち上がる。
「巴三つでも大分持つな。」
兄ちゃんは意外そうに言う。
私もフルで使ったの初めてだから、意外だった。
「多分、チャクラコントロールが効いてるんだと思う。医療忍術ってチャクラコントロールが要だから。ミコトさんからも指南してもらったしね。」
そう言ったら、兄ちゃんは納得して頷いた。
「そう考えると、医療忍術も悪くないな。」
「でしょ?」
初めてとも言える、医療忍術に対する肯定的な言葉に思わず笑った。