第11章 うちはの会合に初参加です
「よく分かったな。」
「まぁね、薄く影が見えたから。」
そのまま、クナイの応酬が始まった。
合間に拳だの蹴りだのが飛んでくるを紙一重で躱しつつ自分も反撃する。
タイミングや呼吸、足捌きの癖、拳の癖や角度。
こういうのって、意外に人によって特徴があったりする。そして、鏡合わせで動かれると意外にやり辛いみたい。
少なくても、トウキやユウはめっちゃ嫌がる。
って事は、当然兄ちゃんにもあるわけで…。
「…お前、腕上がったな。」
案の定、鏡合わせが嫌みたい。
「伊達に飛び級卒業してないよ。」
私は攻撃の合間に答える。
ただ、タイミングは兄ちゃんの方が遥かに勝るから、どうしたって一瞬のタイムラグはある。
「ぐっ……!」
やっぱりそこを狙われた。
その一瞬に素早く蹴り込まれた。
まぁまぁ受身を取れたから、威力は逃がせたと思う。
だからってねぇ…。
「今、本気で蹴り入れたでしょ。」
受身を取れなかったら骨折くらいはしてたんじゃないかな。
「これくらい躱せなきゃ、この先厳しいぞ。」
「鬼だわ…。」
さすが鬼コーチ。
「止めるか?」
「まさか。絶対止めない。」
私はそう言って、また攻撃を仕掛けていった。