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もう一度、を叶えるために。first

第11章 うちはの会合に初参加です




朝食を食べてすぐに、兄ちゃんに連れられて裏山に来た。
ここで修行するのは久々かも。
最近は専ら演習場使ってたから。
そこが一番トウキ達と待ち合わせしやすいんだよね。

「まずは走り込みからいくぞ。最初から飛ばすからな。」

「了解。」

これまた久々の山中の走り込み。
平坦な道が多い街中と違ってキツいんだわ。
だからって弱音を吐くつもりは更々ない。

兄ちゃんはアイコンタクトを私に送り、本当にギアマックスで走り出し、私は慌てて後を追った。



スタート地点から、体の感覚で大体3〜4kmを往復する。
戻ってくる頃には、息が上がって肺と喉が痛くなっていた。
ぜいぜい、と息を荒げながら必死で呼吸を整える。
けど、さすがに幼い頃と違って、足ががくがくになる事はなかった。

「…次は忍組手、いくぞ。」

「りょ…りょう、かい…。」

私はクナイホルダーからクナイを一本引き出して構えた。
酸欠っぽくなってて、頭が少しぼーっとする。

「エニシ。」

分かってる。
そんな事じゃ、ついてこれないって言いたいんでしょ。

私はぶるぶると頭を振って、大きく息を吸っては吐いた。

「大丈夫、やれる。」

もう一回構え直すと、兄ちゃんは少し笑う。

「行くぞ。」

言うが早いか、いきなり先制攻撃がきた。

ガキン!とクナイの刃が交じる。

「重っ…!」

「まだまだ。こんなものは小手調だ。」

まだ上があるんかい。
末恐ろしい人だよ。

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