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もう一度、を叶えるために。first

第11章 うちはの会合に初参加です





日の出の頃に、ぱちっと目が覚めた。
今日は眠れないかな、なんて思ったけど、全然そんな事なかった。
寧ろすこぶる快眠で、我ながら神経図太いかもって思ったっけ。

隣の部屋で、がたがたと小さく音がした。
どうやら、兄ちゃんも起きたらしい。
おはよう、って声をかけたら、おはよう、って返ってきた。
今日から、みっちり修行つけてもらえるんだ。
絶対頑張んなきゃ。
今のままじゃ、あんまりにもあんまり過ぎて諦めすらつかない。
けれど、マヤちゃんの治療も両立しなきゃだから、当分は医療忍術の勉強はお休みだな。


「エニシ、起きてる?」

部屋の外から声がかかった。
母さんだ。
私はパジャマのまま、そっと障子まで近づいて開ける。

「朝ごはん、持ってきたわ。」

言う通り、お盆に目玉焼きと青菜とおにぎりが乗せられている。
でも、どうして部屋に?

私が母さんを見ると、少し寂しそうに笑う。

「昨日の一件で、父さんがね…。」

あー…、ご立腹か。
当分は家族で食卓を、ってのは無理だな。
…仕方ない、って思うべきなのかな。
どうして伝わらないんだろう…。

私は俯きながらお盆を受け取った。

「ありがとう、母さん。」

そう言うと、母さんは私の頭を撫でた。

「大丈夫よ。その内機嫌が治るわ。」

「うん…。」

母さんも昨日の事には触れなかった。
やっぱり、突飛過ぎて受け入れられないのかもしれない。

私は部屋の中へ戻ると、机の上にお盆を置いて椅子に腰掛けた。

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