第11章 うちはの会合に初参加です
「木の葉に拘る必要なんてありますか!?確かにご先祖様が切り開いた里だったとしても、今はうちはだけが住んでるわけじゃない。色んな人が共存している一つの街なんです。
うちはとうちは以外で分けたいなら、私達はやっぱり出て行った方が健全だと思います!」
「貴様…!それでも誇り高いうちは一族か!!」
言うが早いか、イナビさんは床を蹴ってあっという間に目前まで迫ってきた。
手にはクナイが握られている。
目には三つ巴の写輪眼。
あ、終わった。
殺される…。
そう思った瞬間、
ガキン!!
「…その言葉、そのままあなたに返します。イナビさん。」
イタチが目の前にいて、イナビさんのクナイを受け止めていた。
速い…!
「嫌だと言っている者にクーデターを強要させるのが誇り高い一族だと、あなたはそう言うんですか?」
「イタチ…!どういうつもりだ!!」
ギチギチとクナイの刃がせめぎ合う。
私は、金縛りにあった様に体が動かなくて、それを呆然と見ているしか出来ない。
「止めないか!」
フガクさんの一言で、一族中がやっと立ち上がった。
「エニシ、お前なんて事を…!」
父さんが私の近くに来たが、斬り合いの間合いに踏み込めずにいるみたいだった。
「エニシ!」
少し遅れて母さんも父さんの後ろから顔を出した。
「イナビさんに謝りなさい、エニシ!」
父さんは怒りと恐怖が入り混じる顔で私に怒鳴った。