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もう一度、を叶えるために。first

第2章 これからどうしよう



「よし、この間やったテストを返すぞ。」

先生の言葉に、私は我にかえり前を向く。

この間やったテストって…?
全然覚えてない。

クラスメイト達が次々と名前を呼ばれて答案用紙を受け取りに前に出る。

「うちはエニシ。」

名前を呼ばれて私は席を立つ。
そして、答案用紙を受け取って愕然とした。

20点て…。え…?

のび太君よりマシだけど…、
どっこいどっこいじゃね…?

私は束になっている答案を一枚一枚確かめる。

30点。
40点。
20点。
30点。

…壊滅的な点数なんですけど…。

「かせ!!」

声と同時に後ろから手が伸び、答案用紙が取られた。
私がばっと振り返ると、意地悪そうな顔で私の答案を見遣るトウキがいた。

「相変わらず、ひっでぇ点数だな!お前本当にうちはの子か?」

うわ…。
性格の悪さが滲み出てる…。
まぁ、言われても仕方ない点数ではあるけれど。

私は仕返しとばかりに、トウキの答案用紙を奪取した。
見ると…、

90点。
100点。
95点。
95点。
90点。

チクショウ…!
言い返せない…!

トウキを見ると、私を見てニヤニヤしていやがった。
更に、他のクラスメイトにも私の答案用紙を見せびらかしている始末。

「見ろよ!これなんか珍回答じゃねえか!?」

トウキが声高に言うと、他の奴等も笑いやがった。

くっそぉ…!

「いい加減にしろ。ほら、席に着け!」

答案を全て配り終わった先生が、私とトウキの答案を元に戻すと、私達を席へ促した。

「次はクナイと忍組手の訓練に入る。各自クナイホルダーを持ってグラウンドへ集合するように。」

そう言って、先生は出て行った。

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