第2章 これからどうしよう
「エニシ!起きなさい!何時だと思ってるの!?」
母さんの怒鳴り声が響き渡り、ハッと目を覚ました。
私は、いまいち状況が呑み込めず、思わず目を瞬かせる。
え?何時って…、何時なの?
「今8時よ!アカデミーは何時までに行くの!?」
母さんは私の疑問を正確に読み取って頭上で怒鳴った。
っていうか、8時!!?
アカデミーは8時15分までだよ!?
「何で起こしてくんなかったのおぉ!!?」
「何度も起こしたわよ!あんたがいつまでも寝てるからでしょ!」
そんな殺生なぁ!
って今はそんなこと言ってる場合じゃない!
着替えて行かなきゃ!!
私は跳ね起きて、箪笥から適当に服を引っ張り出すと、超特急で着替えと身支度を済ます。
髪が跳ねてるだの、服を整えるだの、そんなことはこの際構ってはいられない。
「いってきま〜す!!」
「待ちなさい!お弁当!」
おっと、そうだった。
これがなきゃ、今日一日がもたない。
「ありがとう!いってきます!」
「はい、いってらっしゃい!」
母さんが困ったように笑いながら送り出してくれる。
私も笑い返して走り出した。
いくら家が近いとは言え、全力で走らなきゃ遅刻確定だ!