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もう一度、を叶えるために。first

第10章 下忍スタート



見た目より結構高さがある崖だった。
途中ふと気になって後ろを振り返って、めちゃ後悔しました。
高いんだわ、これが。
気を抜いたら死ぬなって高さ。
これはお爺さんがああ言った気持ちが分かった。
素人は一歩間違えれば確実に死ぬね。
こえぇ。


頂上に着くと、ゴツゴツした岩の群れがお出迎え。
どっから湧いたの?っていうデカさの大岩が入り組んで積み重なっていた。
何がどうなったらこういう地形になるのでしょうか。
まぁ、何が言いたいのかと言うと、自然の神秘やねぇ、って事です。

「あったあった。あれだね。」

先を行く先生が前方斜め左を指さした。
目で追って探すと、あったあった。
一箇所だけ水に濡れた岩肌がある。その背後は更に急な山肌になっていた。

近づくに連れて水の流れる音も聞こえてきた。
何とも心地よい音でございます。

「思ったより湧き出てますね。」

ちろちろ出てるってよりは、水道の蛇口捻ったみたいに多く流れ出ている。
この周りだけ殊更いい空気だ。
マイナスイオンたっぷりだね。

どうせだったら、お先に一口もらおうと思い立って両手で掬って一口含んだ。
そしたら、

「べぇ…。まずっ。」

思ってたの違って変な味がした。
あの湧水独特の甘くて美味しいのを期待してただけにがっかりだ。

でも何で…

「先生…。この湧水、何でこんな変な味がするんでしょう?」

それが心底不思議だ。

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