第10章 下忍スタート
私達は少し道を引き返して、さっき見かけた絶壁の前に立つ。
ほぼほぼ垂直だね。
崖って言うより、天然の壁みたい。
すっごく登りやすそう。
「この上かな。」
「多分そうだと思います。」
私は試しに片足を絶壁にかけてチャクラを足裏に集中させる。
うん、問題なく登れそう。
そのまま、もう片方も足を乗せると、壁に垂直に立った。
「木登りは完全にマスターしてるね。」
先生は少し笑って言った。
「かなり練習しましたからね。」
兄ちゃんからも散々扱かれたし、トウキとの特訓でも息抜きがてらによくやってた。
つくづく訓練しておいて良かったと思う。
「さて、さくっと登って汲みに行こうか。」
「はい。」
先生は崖に足をかけて歩き出し、私もそれに続いた。