第10章 下忍スタート
「はいはい、そこまで。次はトウキ君ね。」
先生も楽しそうに笑ってる様に見えますが…。
そう思ってユウを見ると、渋々ながら引き下がった。
そこはまぁ、それなのだろう。担当上忍だしね。
「まぁ、改めて言う事もないかもしれないけど。出雲トウキだ。好きな物は焼き肉。嫌いな物はセロリだ。」
あれ?
「二人とも出雲?ご親戚かなんか?」
「「今更かよ。」」
ってことは、ご親戚なんだ。
「わぁ、息ぴったり☆」
普段苗字呼ばないから知らなかった。
出欠席とかも名前呼びだしね。そういう話もしたことなかったし。
自己紹介なんて今更感はあったんだけど、やってみるもんだねぇ。新発見のオンパレードだよ。
なんて事を考えてたら、二人は顔を見合わせた後、大きくため息をつく。
「…お前って、ほんと疎いよな。」
「従兄弟だよ、俺らは。こんだけ一緒にいるんだから知っとけよな。」
「いや〜。すんません。」
そりゃ失敬。
私は愛想笑いで誤魔化した。