第8章 宝の持ち腐れ…は、まずいよね
「外から帰ったら手を洗いましょう。赤ちゃんにばい菌は大敵です。」
そう言って、駆け出しそうなサスケを抱きすくめてしまった。
止められたサスケは、何をするんだと言わんばかりに声を上げて抗議するも、エニシは頷かない。
「にぃにはキレイキレイしてから来てくれるからね。それまで待とうね。」
そう言い聞かすも、サスケは今にも癇癪を起こしそうな声を上げる。
「大丈夫、大丈夫。絶対来てくれるから。ね?いい子で待てる人!」
エニシは、宥めすかしながら、はい!と言わんばかりに手を真っ直ぐ上げる。
すると、
「あい!」
サスケも釣られた様に元気に手を上げた。
「よし!いい子!」
エニシは笑いながらサスケを撫でた。
上手いな、とイタチは思い、くすりと笑う。
「いい子で待ってるんだぞ?」
イタチもサスケに言い聞かせると、彼はすんなりと納得して嬉しそうに手を叩いた。