第2章 これからどうしよう
「それが本当なら、四代目の子どもが生まれるのってもうすぐだぞ。」
「…え?」
思わぬ答えに今度は私が息を呑んだ。
「10月初旬には生まれるだろうって、うちはでも言われてる。」
「…え?今日って何月何日…?」
私は恐る恐る聞いた。
「今日は9月28日だ。」
それを聞いた瞬間、私は頭を抱えた。
「どどどどどうしよう!!兄ちゃん!!」
やばい!やば過ぎる!
それって既にうちはマダラにロックオンされてるってことじゃん!!
この事を3代目に言えば或いは…!?
「いや、この事は誰にも知らせられない。」
「考えてる事、よく分かったね!?」
私はちょっとパニックになりながら兄ちゃんに詰め寄った。
「全部口に出てたぞ…。」
兄ちゃんは呆れ顔で私を見た後、一つため息をつく。
「とりあえず落ち着け。」
そう言って頭を撫でられた。
「九尾の事については、誰にも言えない。うちはからその情報が出れば、益々うちはに疑いがかかる。」
「な、何で?知らせれば未然に防げるかもしれないのに。」
「おそらくは無理だな。防げない。九尾を引き摺り出せるとしたら、それは万華鏡写輪眼でしか成し得ないからだ。」
「それって…。」
私は絶句した。
何で、九尾を暴走させたと難癖つけられたのか疑問だったのが今解けた。
九尾をどうにか出来るのはうちはだけなのだ。
それも、写輪眼でも特別な万華鏡写輪眼。
「そして、万華鏡写輪眼を開眼してるのは、今は俺だけだ。」
これにも息を呑むしかなかった。
これじゃあ、言ったところで真っ先に疑われるのは兄ちゃんだ。
だめだ。言えない。
言っても徒労に終わるだけだ。
うちはへの嫌疑を益々深めるだけ。