第8章 宝の持ち腐れ…は、まずいよね
「ううん、いいのよ。そのままで。気持ちが分かる方が私も楽しいわ。
あぁ、その方法なんだけどね。」
話が戻って、私は真剣に聞く姿勢を取る。
「チャクラコントロールの訓練なの。」
「チャクラコントロールですか…。」
そう言えば兄ちゃんもそんな事言ってたな。
「そう。写輪眼はただ出すだけでもチャクラの消費が激しいの。慣れてないと、すぐに体中のチャクラを全て使い切ってしまう程。」
成程ね、だからか。
「だから、開眼したての頃は一気に使うから倒れることもある?」
「そうね、そういう場合もあるわ。エニシちゃんはどうだったの?」
「倒れましたね。写輪眼が引っ込んだ瞬間にくらっと来てバタンと。」
ミコトさんは、大変だったわね、と苦笑する。
「だから、消費を最小限にする為にもコントロールするの。
その方法はね…」
ミコトさんの話を纏めると、
・体に流れるチャクラを正確に感じ取る事。
・胸の両手を合わせて、チャクラをぐるぐると動かしてみる。
右手から左手。左手から左腕、左肩、胸、右肩、右腕、右手…。といった要領で。
・慣れてきたらチャクラ量を多く練ったり、小さく練ったりして、量を自在に制御してみる。
・体全体に巡らせる様にチャクラを動かしてみる。それと共にチャクラを手や足に留めてみる。
何のこっちゃ。ってかんじだね。
言ってる事は分かるけど、感覚としては分からない。
チャクラをぐるぐる回すのとこら辺から頭の上に?が飛び始めた。
変な顔でもしてたのか、ミコトさんが苦笑した。
「ちょっと、やってみましょうか。」
「…はい。」