• テキストサイズ

もう一度、を叶えるために。first

第8章 宝の持ち腐れ…は、まずいよね




ミコトさんから聞いた事は写輪眼の基本的スペックみたいなもので、私が調べた事とそう変わらない。

「エニシちゃん、知識はばっちりね。」

「ありがとうございます。」

太鼓判いただきました。
問題は実践の方でございます。

「エニシちゃんの写輪眼は巴一つだったわよね。」

「はい。今、兄から動体視力向上の訓練を教わってやっています。」

「どんな事をしているの?」

「小石を多数投げてもらい、それを全て避け切る訓練です。」

それを聞いたミコトさんは苦笑した。

「そうなの、手厳しいわね。」

あれ、そう言うって事は別の方法でもあるのかな。

「もっと違うやり方があるんですか?」

別の方法があるなら、試してみたいよね。

「そうねぇ…。でも、エニシちゃんが教わった方法の方が実践には近いから一番効果的ではあるわね。」

おぅ…。一番効果的なんですか…。
楽な道はなかったか〜。

少し肩を落とした私を見て、ミコトさんは笑う。

「補助的にやると、上達が早くなる方法ならあるわよ。訓練が出来ない日や空いてる時間に出来る方法。」

え!?そんなものがあるの!?

「何ですか!?」

勢いよく質問すると、ミコトさんは吹き出した。

「エニシちゃんて感情が豊かなのねぇ。うちは大人しいから新鮮だわ。」

あぅ。
ちょっち恥ずかしいわ。
うちは、ってのはイタチを指すわけで、そのイタチより年上の私が落ち着きないのはいただけないわね…。

「すみません、騒がしくて。」

誤魔化し笑いと共に頬を掻いた。
すると、ミコトさんは首を横に振る。
/ 662ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp