第8章 宝の持ち腐れ…は、まずいよね
そして一時間後…。
「大丈夫か、エニシ。」
トウキは、地面に転がったエニシを上から覗き込む。
息も絶え絶えで、汗の量も半端ではない。
エニシ程ではないが、トウキも全力疾走をした後の様な疲労感は蓄積されている。
「だ、だいじょうぶじゃない…。も、げんかい…。」
エニシはチャクラ切れで写輪眼が出なくなった。
限度は二時間というところだろう。
それも、途中で写輪眼が保てなくなる事が度々あった事を加味すると、持続時間は半分以下ではないだろうか。
「本当に写輪眼って万能じゃないんだな。」
トウキはうちは一族の不憫さを目の当たりにし、しみじみと呟いた。