第8章 宝の持ち腐れ…は、まずいよね
そんなこんながあった事から、まずは私は調べられる範囲で写輪眼の事をもう一回調べてみようと思い立つ。
よくよく考えたら、写輪眼の事なんてさわりしか知らないんだよね。
訓練するにしても、どうやって鍛えたらいいのかさっぱり分からない。
ということで、まずは母さんに。
「母さん、写輪眼ってどうやって鍛えるの?」
「実践積めば自然と鍛えられるんじゃない?」
あっさりと難題が返ってきた。
「今実践なんて無理だよね?」
戦時中じゃあるまいし。実践なんて機会は皆無だ。
「だから、下忍になってから鍛えたって遅くないんじゃないの?」
えぇ〜…。
その前に何とかしたいんだけど。
「…母さんは実戦で鍛えたの?」
「そうよ。追い詰められれば人間どうにかしようと底力が出るものなのよ。母さんはそれで巴三つまで開眼しました。」
にこっと笑って母さんは言う。
…どうしよう。全く参考にならない。
「…そっか、ありがとう。」
私は母さんの助言を諦めた。
次に夜遅く返って来た父さんに聞いてみた。
「写輪眼?お前にはまだ早いだろ。それよりもエニシ。お前まだ呼びかけをやっているそうだな。」
…あれ?藪蛇?
「いい加減にやめなさい。うちはの名を…」
「あぁ〜!宿題残ってたんだった!やらなきゃ〜!」
「こら!エニシ!」
「おやすみ〜!」
お小言は逃げるに限る。
次の日、朝帰って来た兄ちゃんに聞いてみた。
「写輪眼を?」
「うん。ついでに幻術とかも教えてほしいな〜。」
にっと笑ってお願いすると、兄ちゃんは少し考えた後、私の目を見た。
「分かった。今日は休みだし裏山行くぞ。」
「よしきた!準備して来る!」
講師ゲットだぜ!
私は意気揚々と部屋へ忍具を取りに行った。