第2章 これからどうしよう
「おっふーろ、おっふーろ♪」
私はパジャマとタオルを持って浴室へ行き、いつも通りに風呂に入る。
「つっかーれたっと…。」
一息つきながら湯船に浸かり、天井を見る。
途中まではタイルが貼られているが、その上は白い石膏の様なものが塗られていた。
その中央にカバーで保護された明かりが取り付けられている。
何でもない見慣れた光景だが、まるで初めて見るかの様な不思議な感覚もある。
きっと前世を思い出したからなんだろう、と思う。
私は昼間のことを思い出す。
頭を打って気を失って、トラックに撥ねられたことを思い出して…。
目が覚める直前妙な声を聞いたんだよね。
「…もう一度、巻き戻したいって…。サスケの傍に、って…言ってたよね…。」
あれってきっと死ぬ直前の声だよね。
………。
いや…、穢土転生だろうな。穢土転生から解放された直後のイタチの声なんじゃないかな。
確証はないけど、直感の様な確信ならある。
凄く寂しそうだったよな。
当時、私も見てて切なくなったくらいだし。それ考えたら本人は相当だよな、きっと。
「九尾が出て来てない今なら過去を変えることって出来るのかな。」
事が動く前に前世の記憶を取り戻したのはラッキーだったな。
…いや、ラッキーだったのか?これ。
いやいやいや。それ考えたら絶対答えが出ない。
とにかく、知らないよりかは知ってた方がいい!情報は武器だ!
ですよね!カカシ先生!
私は勢いよく立ち上がり、風呂を出た。