第6章 偉人のまねをしてみましょう
後日、写輪眼に関する記述や昔の記憶を頼りに、私なりに纏めた情報を持って、フガクさんの家を尋ねた。
「ごめんください。」
腹に力を入れて、玄関口で呼びかけた。
気を抜いたら、膝から崩れそうなくらいは緊張してる。
はい、と女の人の声がして、パタパタとスリッパの音が近づいて来る。
「あら、エニシちゃん。いらっしゃい。」
イタチのお母さん、ミコトさんが顔を出した。
「こんにちは。」
「今日はどうしたの?イタチに用?」
私は首を横に振る。
「フガクさんに聞きたい事とお願いがあって来ました。」
「あら…。」
「御目通り、出来ますか?」
震えそうになる声を必死で抑えた。
怖い。
出来れば逃げたい。
関わりたくない。
けど、やるって決めた。
これが、風向きを変える一手になると信じてるから。
私は真っ直ぐミコトさんを見つめた。