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【R18】愛と祝福を【金カム】

第1章 キス/尾形・現パロ※




『で、しっかりやる事やってるんだ』


その言葉にも
返事が返ってこない


『今回は私が相手で残念でした〜』


なんて揶揄ってやった


「ああ、そうだな…」


その言葉に何故だかズキリと胸が痛んだ


「だから…」


その後に続く言葉を聞くのが
怖くなった


もう帰る、とか
二度と会わない、とか


そんな言葉を想像した


だが続いた言葉は予想外だった


「だから…余計に欲情した
余計にキスしたくなったし
触りたくなった…お前が欲しくなった」


『ふはっ…』


予想外の言葉に思わず笑ってしまった


『なに、そんな事考えてたの?えっち』


私はマグカップを置いて
目を丸くした彼の顔を
両手で包み込んだ


そのまま顔を近付けて目を瞑り
ふにっと触れるだけのキスをした


顔を離して目を開けると
彼は驚いた顔をしている


『あははっ、ビックリしてる〜』


「もっと」


笑っていると子供の様に
もっとと強請る彼


『今日はこれでお仕舞い』


不満げな顔をする彼
だが思い付いたかの様に口角をあげた


「"今日は"って事は
明日またしてくれるんだよな?」


その言葉をきっかけに
毎日夜にキスを求めて
この家に足を運んできた


まるで餌を貰いに来た野良猫の様だった


大体は晩御飯を一緒に食べて
日付が変わる前に帰って行く
次の日が休みなら泊まって行く
忙しい時は玄関口でキスをして
帰る時もある


ただ決まって一日一回
触れるだけのキスをする


それ以上の事はしなかった




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