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【R18】運命なんて大嫌いだ

第1章 俺の嫌いなモノ


千尋side

目が覚めると知らない部屋にいた。
微かに残るαの匂い。
さっきの人のだ。
ヒートも少し治まってる。

「目、覚めたみたいだね。身体はどう?」

「え...あの...」

すごく綺麗な男性が目の前に座っていた。
一体誰なんだろう...
この人αじゃないな。

「あ、ごめんね。自己紹介してなかったね。僕は坂間遥。幸希の父親だよ。」

「幸希...?」

「...もしかして...あの子の名前知らない?」

さっきのαの人のことだろうか。
幸希くんって言うんだ。

「はい、さっき初めて会って...助けてくれたんです。」

「そう...急に『迎えに来て欲しい』って言うから慌てて迎えに言ったら君を抱き抱えてて...何事かと思ったよ...」

「ご迷惑おかけしてすみません...もしかして...薬まで...」

「うん、前僕が使ってたのが残ってたからね。今は使ってないんだ。」

この人...番相手いるんだ...
まぁ、そうだよね...
子供がいるなら普通のことだ。

「もう少し休んでいって。ご飯も食べて行っていいからね。」

「ありがとうございます...」

僕はまだ本調子じゃなく、少し眠ることにした。
もし幸希くんが来てくれなかったら...
僕は自分の下腹部を押さえ蹲る。
怖い...この体...
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