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【R18】運命なんて大嫌いだ

第2章 距離


千尋side

「はぁはぁ……うっ……//」

ヒート期が来てしまった。
予定より早いけど、始めは不安定だと聞いていたから心配はない。
ただ、また幸希くんとの距離が離れてしまうかもしれない。

抑制剤を飲み横になる。
今日は学校を休もう。
この状態で学校に行っても迷惑だし。

「はぁはぁ……こうきくん……//」

会いたい。
抱きしめられたい。

……めちゃくちゃに犯されたい……っ!
違う違う!ダメだよそんなこと!!

理性が吹き飛びそうになるのを必死に抑え込む。
ヒート期が辛く、食欲もない。
体が熱くてボーとする。



どれくらい眠っただろうか。
空は茜色に染まっている。
もう一日が終わりそうな時間なのか。
体は変わらず熱くて重い。
携帯を確認するけど幸希くんからの連絡は無い。
少し寂しいな。

チャイムが鳴り、ベッドから降りる。
母さんは仕事で外に出ている。
今家にいるのは僕1人。
荷物か何か届いたのだろうか。

フラフラと玄関へ向かう。

「はい……っ!//」

この匂い……この感覚……
もしかして……

扉を開けるとそこには僕の愛する人が立っていた。

「幸希くんっ……どうしてっ//」

「ヒート期か……なんとなく察していたけど……」

どうも無いのだろうか。
顔色が平気そうだ。

幸希くんが「これ」と言って僕に袋を渡した。
中には食料と薬。
もしかして買ってきてくれたのかな。
優しい……

「ありがとうっ……ごめ……幸希くんもう離れないと……//」

また迷惑をかけてしまう。

「抑制剤飲んでるから少しは平気だ。」

幸希くんは更に服を渡してきた。
この服……幸希くんの匂いが染み込んでいる……
いい匂い……興奮する。

「こんなものしかないけど……それあげる」

「……ありがとう……//」

嬉しい……
こんなの好きになるなと言われても無理だよ。

幸希くんは「じゃあ」と言って帰って行った。
僕は幸希くんから貰った服を握りしめ匂いを嗅ぐ。
安心する……
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