第8章 契り
今まで通り呪霊を祓う仕事をしながら過ごしていた。
その日は、宿儺の屋敷に依頼に来た村人の家に来ていた。
宿儺は「金にならない」と言って断ろうとしたが、あすか が『困っているなら助けるべきだ』と言ったため、引き受ける事になった。
低級が十数体いたが、宿儺と あすか にとっては何も問題ない程度だった。
報酬として村人は宿儺と あすか に たくさんのご馳走を用意し、振る舞ってくれた。
屋敷に戻った あすか は大きなあくびをしていた。
宿「どうした?
戻ってくる時も何度か あくびをしていなかったか?」
『ん、低級たちの相手で疲れたのかな?
なんか最近眠くて』
布団を取り出そうとする あすか に宿儺は
宿「俺が準備しておくから、湯に浸かって体を休めろ。
今日は早く寝るんだぞ」
と言った。
『はい。ありがとう、宿儺さま』
お風呂から上がってきた あすか は体が温まり、疲れもあったせいか あっという間に眠ってしまった。
翌日。
いつもは宿儺より先に目覚めている あすか はまだ眠っていた。
宿儺は あすか を起こさないように布団から出て朝食を準備した。
宿「あすか 、起きろ。
飯の準備が出来たぞ」
宿儺に起こされた あすか は ハッとして飛び起きた。
『寝過ごした?!』
宿「気にするな、疲れていたのだろう」
ケヒ、と優しく宿儺は笑った。
『ごめんなさい 宿儺さま…』
シュン、とする あすか の頭を宿儺は ポンポンと優しく撫でた。