第5章 実戦
宿儺は男性にそう伝え、「あすか 、ちょっと来い」と言って、部屋の外に出た。
宿「何か分かった事はあるか?」
『姫さまからは なぜだか嫌な感じがしたけど、その原因が何なのかは まだ全然…』
宿「あの女の足元を よく見てみろ」
そう言われ、あすか は姫の足元を意識して凝視した。
『…ヘビ?
なんでヘビが絡み付いているんだろう…』
宿「視えたか。
場数を踏めば呪いの種類や原因も分かってくる
今回の呪いは あの女に絡み付いてるヘビの祟りだろうな」
あの女はヘビを殺したのだろう…、と宿儺は あすか に教えてくれた。
『確かにヘビは人を祟ると聞いた事はあるけど、それだけで祟られるの?』
宿「動物の祟りは軽くみない方が良いぞ。一匹だけだから大丈夫、とか そう言う次元ではない。
人も いきなり 殺されれば恨むだろう。それと一緒だ。
そして、あの女は あのヘビを惨殺したのだろう。
しかも白ヘビのようだから、土地神に近かったのかも知れないな」
『なるほど…』
宿「今回は あすか に任せる
お前は強くなった
やれるだけやってみろ、何かあれば俺が助けてやる」
宿儺はポンポン、と あすか の頭を撫で、優しく笑った。
その優しい表情に、あすか は頬を染めながら「はい!」と返事をした。
あすか はまず、姫に事情を確認する事にした。
『姫さま、いくつか お聞きしたい事があるのですが よろしいですか?』
「なぁに??」
姫の隣に腰を下ろし、あすか は続けた。