• テキストサイズ

過去⏩️今 ~記憶の物語~[呪術廻戦]

第16章 少年院


五条の話を聞いた伊地知は「いや、しかし」と言い

「派遣が決まった時点では本当に特級に成るとは……」

五条を煙たがっている上層部が絡んでいた案件だ。五条の仮定での話を完全に否定する事はできず、伊地知は口を閉じた。

「犯人探しも面倒だ…。
上の連中、全員殺してしまおうか」

殺気に満ちた言葉に伊地知はゾッとした。

「珍しく感情的だな」

自動ドアが開き、家入が五条に言った。

「僕は いつだって生徒思いのナイスガイさ」

それに、と五条は続けた。

「それに、あすか を悲しませるような事はしたくない……」

「??」

ぽつり、と呟いた言葉に伊地知はオロオロしたまま首を傾げ、家入は黙ったまま虎杖の上にかかる白い布を剥ぎ取った。

「これが宿儺の器か…。
好きに解剖(バラ)していいよね?」

「役立てろよ」

「役立てるよ。誰に言ってんの?」

家入は五条の言葉に少しだけ苛立ちを含んだ声で返した。



☆ ☆ ☆



宿「許可なく見上げるな。不愉快だ」

高く積み上がった動物と思われる頭蓋骨の山頂に、宿儺は足組みをしたまま そこに立つ虎杖を見下ろした。

「なら降りて来い。見下してやっからよ」

米噛みに青筋を立て虎杖は宿儺を睨み返した。

宿「随分と殺気立っているな」

虎杖の神経を逆撫でるように宿儺は言った。

「当たり前だ、こちとらお前に殺されてんだぞ!」

宿「腕を治してやった恩を忘れるとは」

はぁ、と わざとらしいため息をついた宿儺。
/ 201ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp