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過去⏩️今 ~記憶の物語~[呪術廻戦]

第16章 少年院


伏黒の中の揺るがない信念に、尽きたと思われた呪力が ぼぅう… と伏黒の体に広がった。
その呪力は先程のものとは違い、ビリビリとしていた。
それを感じ取った宿儺は新しい おもちゃ でも見つけたように笑った。

宿「良い! 良いぞ! 命を燃やすのは これからだったと言うわけだ。
魅せてみろ! 伏黒恵!」

「布留部由良由良(ふるべゆらゆら)……」

伏黒は全ての呪文も言わず、攻撃のために構えた両手を ゆっくりと下げ、穏やかな表情で正面を見て話し始めた。

「俺は お前を助けた理由に論理的な思考は持ち合わせていない。
危険だとしても、お前のような善人が死ぬのは見たくなかった。
それなりに迷いはしたが、結局は我が儘な感情論。でも、それでいいんだ。
俺は正義のヒーローじゃない。呪術師なんだ。だから、お前を助けた事を一度だって後悔した事は無い」

伏黒の視線の先には「そっか…」と苦笑する虎杖が居た。

「伏黒は頭イイからな。俺より色々考えてんだろ? お前の真実が正しいと思う。
でも、俺が間違ってるとも思わん」

そう言って笑う虎杖。
宿儺の時には止まっていた胸の傷から血が流れ出した。

「あー…、そろそろだわ…。
伏黒も釘崎も、五条先生は…心配いらねぇか」

長生きしろよ、と言いながら虎杖は伏黒の前に倒れた。
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