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過去⏩️今 ~記憶の物語~[呪術廻戦]

第16章 少年院


宿「言ったろう? 広く使おう、と」

空中に投げ飛ばされた伏黒は、宿儺との実力差を痛感していると いつの間にか空中に宿儺が居た。

「!!」

鵺が とっさに自分の翼で伏黒を包み込んだが、強力な打撃で建物に打ち付けられた伏黒と鵺は もうボロボロだ。

⦅ 鵺も限界だ…。壊される前に解いた方がいいな… ⦆

鵺の頭を優しく撫で、伏黒は鵺の術を解いた。

⦅ 生得領域を抜けるのに式神一通り使っちまった…。しかも玉犬白と大蛇は破壊されてる…。…もう呪力が… ⦆

影の中に居る式神達を想い、次の作戦を考える伏黒。

宿「お前の式神、影を媒体にしているのか」

鵺を解いた様子を見ていた宿儺が伏黒に聞いた。

「…ならなんだ」

否定しない伏黒の言葉に、宿儺は顎に手をあてて考えた。

宿「⦅ 呪符を使うありきたりな術式ではない。応用も効く… ⦆
分からんな。お前、何故あの時 逃げた?」

はぁ?、というような表情の伏黒に、宿儺は続けた。

宿「宝の持ち腐れだな。
まぁ良い。どの道 その程度ではコレ(心臓)は治さんぞ。つまらん事に命を懸けたな」

この小僧に それ程の価値はないというのに、と言う宿儺の言葉に伏黒は姉の言葉が頭をよぎった。

【誰かを呪う暇があったら、大切な人の事を考えていたいの】

疑う余地の無い善人の津美紀。
【呪い】なんかとは無縁だと思っていたのに…。それなのに呪われた。

⦅ 俺の性別も知らないで恵なんて名前を付けた父親は今も何処かで のうのうと生きている。
因果応報は全自動ではない。法の下で初めて裁かれる。呪術師はそんな報いの歯車の1つだ。
少しでも多くの善人が平等を享受できるように、俺は不平等に人を助ける ⦆
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