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過去⏩️今 ~記憶の物語~[呪術廻戦]

第16章 少年院




建物の外で虎杖を待つ伏黒は生得領域が閉ざされた事に気づいた。

⦅ あとは虎杖が戻ってくれば ⦆

呪霊が祓われた事に安堵すると ともに虎杖の心配をすると、背後から声がした。

宿「小僧(やつ)なら戻らんぞ」

「?!」

とっさに宿儺から距離を取り、身構える伏黒に宿儺は言った。

宿「そう怯えるな。今は機嫌が良い。少し話そう」

宿儺は雨に濡れた前髪をかきあげた。

宿「何の縛りもなく俺を利用したツケだな。俺と代わるのに少々手こずっているようだ。
しかし、まぁそれも時間の問題だろう。そこで俺は今できる事を考えた」

口角をあげながら、鋭く尖った爪を自分の心臓がある辺りを目指して突き刺した。

「?!」

目の前の光景に驚愕する伏黒をよそに宿儺は脈打つ心臓を体外へ引きずり出した。

宿「小僧を人質にする。俺はこれ(心臓)無しでも生きていけるがな、小僧は そうはいかん。
俺と代わる事は【死】を意味する。
さらに駄目押しだ」

宿儺は持っていた心臓をポイと投げ捨て、先程回収した自分の指を飲み込んだ。

宿「晴れて自由の身だ。もう怯えていいぞ。殺す。特に理由はない」

宿儺は上機嫌でそう言った。

「……あの時と、立場が逆転したな…」

伏黒は虎杖に言うように、小さく呟いた。

「虎杖は戻ってくる。その結果、自分が死んでもな。そういう奴だ」

宿儺の攻撃に備えながら伏黒は言うと、宿儺は笑った。
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