• テキストサイズ

過去⏩️今 ~記憶の物語~[呪術廻戦]

第15章 新入生


『宿儺さま…宿儺さま…』

宿儺の眼と口のある左頬に顔を寄せ、あすか は愛おしそうに何度も宿儺の名を呼んだ。

五条は その様子を見るに耐えなかったのか、あすか から視線を外すように下を向いた。

宿⦅ ……あの時の気配はやはり あすか だったか…
と 言う事は蒼も… ⦆

抱き締め返す事のできない器の体から、宿儺は あすか に声を掛けた。

宿「久しいな、あすか。
元気そうでなによりだ。
だが そろそろ小僧から離れろ。
コレ(虎杖)は器だ。俺では無い男に抱き付くな」

宿儺の言葉に あすか はフフ、と笑ってから虎杖から離れた。
その様子を見ながら、伏黒や釘崎は あすか が宿儺の妻と言う事が事実であると実感した。

「宿儺、勝手に あすか に逢う事は出来ないからね。逢う時は必ず僕が隣に居る時だけだ。
あすか も承知している」

五条は宿儺に そう伝えると、宿儺は あすか を見た。
あすか はコクリと頷くと、宿儺は「そうか」とだけ答えた。

宿「あすか 、逢えて良かった」

ケヒッと笑い、それだけ言うと宿儺は虎杖の頬から姿を消した。

宿儺の気配が消えると釘崎や虎杖は あすか に矢継ぎ早に「どうして高専に居るのか」「本当に高専の味方なのか」など質問をした。

『私は宿儺さまの復活を望んでいるわ。宿儺さまの指を集める、と言う利害の一致から高専に身を置いているの。
普段は地下室に居るから恵とも久しぶりに会うね』

伏黒を見て、にこりと笑う あすか に伏黒は照れたように目を反らした。
/ 201ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp