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過去⏩️今 ~記憶の物語~[呪術廻戦]

第14章 はじまり


「…いつまでもメソメソしてっと じぃちゃんにキレられるし、後はこんがり焼きます」

泣き腫らした瞳で少年は あどけなく笑った。

「言い方」

看護師が苦笑すると、暗闇から黒髪の少年がパーカーの少年に声をかけた。

「虎杖悠仁だな」

「?」

「呪術高専の伏黒だ。悪いが あまり時間が無い」

2人は場所を変え、伏黒は話し出した。

「お前の持っている呪物は とても危険だ。今すぐ こっちに渡せ」

伏黒はスマホの写真を見せながら、虎杖に言った。

「あー、はいはい。拾ったわ。
俺は別にいいけどさ、先輩らが気に入ってるんだよね。
理由くらい説明してくれないと」

そう言う虎杖に伏黒は【呪い】について説明した。

「人死にが出ないうちに渡せ」

「いや だから俺は別にいいんだって」

そう言って虎杖は伏黒に小さな木箱を投げた。
中身を確認した伏黒は驚いた。
中身が入っていなかったのだ。
「中身は?!」と焦ったような声で虎杖に聞くと、虎杖は「あー」と言って続けた。

「先輩たちが夜に学校で その御札はがすとか言ってたな。
何? ヤバいの?」

事の重大さに気づいていない虎杖は伏黒は「そいつら死ぬぞ」と忠告した。

☆ ☆ ☆

夜空には分厚い雲が覆い、ところどころ月明かりを遮る。

学校に到着した虎杖は今まで感じた事の無いプレッシャーに足を止めた。

⦅…何だ このプレッシャー ⦆

「お前はココに居ろ」

ガシャン、と閉門された柵を乗り越えた伏黒は校舎の中に入っていった。
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