第12章 歯車たち
テーブルの上に眼鏡や呪具を置き、あすか はそう言った。
『こんなに色んな武器、真希って子 使いきれるの??』
「大丈夫だよ、ありがとう」
呪具になった武器や眼鏡を回収し、五条は地下室を後にした。
そして別の日。
「あすか ゴメ~ン、これにも呪力宿しておいて♪」
そう言って持ってきたのは あすか が初めてパンダや真希たちを見た時に、真希が持っていた呪具と同じ物だった。
『何で? それは前から使ってるから もぅ呪力は流れてるんでしょ?』
「あ~、前使ってたのは少し前に壊れた♪
コレ新しい物なんだけど、呪力込めるまで間に合わなかったから あすか のトコ持ってきた♪」
そう言って手渡された鉾を見れば、剣先は真新しく刃こぼれもないため間違いなく新品であった。
「コレが無いと真希戦えないからさぁ。お願い♪」
『仕方ないなぁ…。1週間後に取りに来て』
あすか がそう言うと「そんなに早くできるの?」と五条は驚いた。
『早く渡してあげないと困るでしょ?
壊さない程度に呪力を流すと それくらいかかると思うから』
「了解♪ 頼んだよ、あすか ♪」
そう言って五条は帰っていった。
「…あすか 、五条の餓鬼にいいように使われていないか?」
『…言わないで………。
でも、コレが無いと真希って子が困るのは本当だから頑張るよ』
自分の身の丈程ある鉾を握り、あすか はゆっくり呪力を流した。
それから1週間後。
五条は あすか に預けた鉾を取りに地下室へやって来た。