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過去⏩️今 ~記憶の物語~[呪術廻戦]

第12章 歯車たち


「?!」

五条は驚いた表情をしていたが、家入は「ふ~ん」と納得しているようだった。

「コラ あすか 、自分の事をペラペラと話すなと言っているだろう」

自分を注意する蒼の頭を撫でながら、あすか は続けた。

『幸せだったよ。
宿儺さまは私に色々教えてくれた』

瞳を閉じ、過去を思い出すように あすか はそう言った。

「だから宿儺を復活させたいんだ」

棒付きキャンディをコロコロと舐めながら家入はニヤニヤと笑った。

チャイムとともに夜蛾が教室に入ってきた。

「あすか 、あすか の存在は公にはできない。高専に身を置く以上 任務には出てもらう事になるが、特級案件のみとさせてもらう。
それ以外は高専にとどまり、外出は極力避けるように」

太い声でそう言い、さらに続けた。

「そして、呪霊であるため常に監視はつける。監視役は悟であったり、硝子や俺だ。いいな」

『いいよ』

返事をする あすか に、夜蛾は続けた。

「それと…、あすか が持っている宿儺の指だが…」

『…………』

「高専で保管させてもらいたい。
……提出してくれるな?」

あすか は真っ直ぐ夜蛾を見つめると、夜蛾も あすか から視線を外す事なく、じっと見つめた。

『…わかった』

あすか は懐から宿儺の指を3本出すと、夜蛾へ渡した。

『それは私たちが集めた指よ。保管させるだけ。
今預けた指の保有権は私たちにある。
…分かってるよね?』

あすか の言葉に、夜蛾は「あぁ」と言って指を受け取った。

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