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過去⏩️今 ~記憶の物語~[呪術廻戦]

第11章 流れ


五条の言葉に あすか は『家族は?』と聞いた。

「孤児院で育ってからは独り暮らし。
孤児院との関係も希薄で家族らしい人はいないみたいだよ」

『そっか…』

蒼は あすか の腕から離れ、足元へ移動した。
あすか は遺体へ手を合わせ『カラダ、もらうね』と小さく呟いた。

そして遺体へ覆い被さるようにすると、あすか の呪力は遺体の中へ入っていった。
初めて見る その様子を五条、夜蛾、家入は目を見開いて見守った。

遺体として安置されたそれは、上体を起こし白い布を胸元で押さえて こちらを見た。
それは先程までの遺体の顔ではなく、あすか の顔をしていた。

『硝子ちゃん、何か着るものを貸してくれる?』

「あ、はい」

家入は よく分からないまま、とりあえずの衣類を用意し、あすか に渡した。

「……センセー、悟、とりあえず部屋から出なよ。着替えるんだからさ……」

じとっと睨まれ、夜蛾と五条は部屋から出た。

「おいヘビ、お前も外だよ!」

五条に そう言われたかと思うと、尻尾を掴まれて蒼は強制退室させられた。

『ありがと』

服を受け取った あすか は家入に声をかけた。

『…硝子ちゃん、これ どうやって着るの??』

家入は あすか を見れば、下着の付け方も分からないようだ。
家入は下着の付け方を教え、洋服は首もとの穴に頭を突っ込む事を教えた。

『すごいねぇ♪ 今の着物は着るのが楽だね♪』

ニコニコと そう言う あすか に、家入は悪い呪霊ではないのかも、と感じた。
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