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過去⏩️今 ~記憶の物語~[呪術廻戦]

第11章 流れ


呪力で炎をイメージし、手の平に練り上げる。
対象が近くにあった事もあり、宿儺のように弓の形にはせず、炎を呪符に向かって放つと呪符は青白く燃え、そこには宿儺の指が現れた。

『宿儺さま…』

愛おしそうに指を回収する あすか 。

「あすか 、呪符で抑え込まれていた宿儺の呪力が溢れてる。
呪霊に指の在りかを教えているようなものだ」

『そっか。呪霊が宿儺さまの指を狙ってるって言ってたっけ。
気を付けないとね』

宿儺の指を懐にしまい、あすか は他の指を探しに出掛けた。
懐にしまった宿儺の指に、あすか は懐かしさを感じ微笑んだ。



しかしそれ以降、宿儺の指はなかなか見つからなかった。

『呪霊たちは、"散らばった" って言ってたから地方にも探しに行かなきゃ駄目か…』

蒼とともに色々な地方を渡り歩いた あすか 。
最初の神社のように、直接 箱を展示している所はなかなか無く、蒼も宿儺の呪力を検知しようと試みるが そばに居る あすか の呪力が強すぎて探す事ができなかった。

数年が経ち、やっと集めた宿儺の指は4本。

『全然集まらないね。
宿儺さまの指を切り落とした あの男…、さすがに死んでるか……』

独り言のように空を見上げながら そう呟く あすか 。

「ちゃんと見つけ出せるさ。
お前たちは繋がっているのだから」

『御婆さまも言ってた。
早く逢いたいなぁ…、宿儺さま……』

背後に気配を感じた蒼は振り返った。

「……何者だ。姿を表せ」
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