第3章 First Step
三郎side
「さぁ、ホームルーム始めるぞ。席に着け」
またいつもの日常が始まった
正直言ってこの学校の授業はわかりきっていて退屈
友達とは遊ばないで一人で本を読んでいるタイプだし
媚びを売ってくる五月蠅い女子を無視することが日課
でもなんか今日はいつもと違う
「まず、転校生を紹介する。今日からみんなと一緒に勉強する仲間だ」
『初めまして、東雲桜といいます。これからよろしくお願いします。』
彼女は礼儀正しかった
お辞儀をする所作は丁寧できちんと躾がされているように感じる
「じゃあ、席は窓側のいちばんうしろ、山田の隣な」
え、僕の隣?
まあうっとおしい女子よりはましか
そんなことを考えているとほかの女子が
「えー、三郎君の隣?いいなぁ」
「私の席と交換しようよ」
なんて言っている
先生も流石にそれはだめだと注意している
そういう女子って本当に呆れるな