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貴女を守りたい…【山田三郎】

第5章 Third Start


桜side





学校に着いて自分の席へ座ります

いつもなら三郎さんはもう席に座っていて本を読んでいらっしゃいます

ですが今日は一緒に教室へ入ります

流石に恥ずかしいので教室までは手を繋いできませんでしたけれど

それでも三郎さんの横を歩けるようになれたことをとても嬉しく思います




「おはよー」


「おはよう桜ちゃん」


『おはようございます』






ここへ引っ越してきて3ヶ月ほど経ち学校生活にも慣れてきました

沢山の友人を作り、他愛もないお話をする毎日がとても充実しています



けれど今の私には三郎さんの存在がなければ生きていけません

それはもちろん生活面でという意味もありますが、一番は彼がそばにいてくださることです

三郎さんが隣りにいてくださると思うだけで私は安心できます

こう思えば私は彼に甘えているのでしょう

ですが、それも受け入れてくださる

三郎さんは私を守ってくださった大切なお方です









お昼休み、三郎さんがお弁当を屋上で食べないかと誘ってくださいました


そして今、私達は屋上で昼食を取っています




「桜、前より笑顔増えたね」


『そうでしょうか?』


「うん。自分では気づかないかもしれないけど、僕はそう思う」


『それはきっと…三郎さんがいてくださるからだと思いますよ』


「っ!そ、そうだと嬉しい…。」



三郎さんは顔を赤く染めて私の両手を取りそっと握ってくださいます



「桜。この先もずっと桜の笑顔を守り続けるからね。だから余所見なんてしないで僕の傍から離れないでよ」



決意のこもった瞳で見つめられ、私はしっかりと頷きました



『はい、もちろんです』






澄み切った青空に輝く太陽が照らし、私達の影は揺れること無くはっきりと地面に映っていました
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