第4章 Second Resonance
龍哉side
「お母さんは…お父さんに、やめてあげてって注意したことで暴力振るわれちゃって…それがもとで僕たちはお母さんの実家に逃げたんだ…それで、お父さんが数年の間は出張から帰ってこないって…言うからこっちに戻ってきたのに…」
「もとはこっちに住んでたの?」
「そうだよ」
侍女ですらやめてくださいなんて言わない
言いたくてもお父さんがしてることだから言えないんだろう
主人に逆らえば自分が傷つけられるかもしれないから
「もしかして桜がさっき呼ばれたのって…」
「傷つけるために呼び出したんじゃないか?」
「だとしたら危ないよ!」
「いつもお父さんがお姉ちゃんをいじめる場所って決まって道場なんだ…そこにいるはずだから」
本当はお兄ちゃん達にあんな道場の中を見せたくない…
見せたらきっと恐怖で固まってしまうと思う
でも助けてくれる人はもうこの3人しかいない
「お兄ちゃん達、どうかお姉ちゃんを助けてください」
僕は床につくほど深々と頭を下げた
いわゆる土下座ってやつ
こうでもしないともうお姉ちゃんを助けてくれる人は現れないと思う
このまま誰にも救ってもらえず死んじゃうなんてこと考えたくない
「もちろん、桜のことは任せて」
「第三者の俺らから言えば聞いてくれるかもしれねえからな」
「絶対助けてやるからな、安心していいぞ」
そう言うお兄ちゃん達は輝いて見えた
お姉ちゃんを大切に思ってくれる人がちゃんといるんだよ
きっと暗闇の中から救いの手を差し伸べてくれるはず