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取り敢えずケーキが食べたいです【東卍夢(梵天)】

第3章 ぎゅーって抱きしめて?♡


「栞♡俺にもアレやって?」
「あれ…あれとは?」
「お帰りなさいのハグ♡」
「えっ!?蘭ちゃんにもするの!?」
「するだろ普通、ずっと待ってんだけどぉ?」
「えぇー…」
「ほぉら、早くぅ♡」

そう笑って蘭ちゃんは両手を出して待ち構えていた。ここで私がハグしないと、ずっとこの押し問答が続くんだろうなと考えて(蘭ちゃんってイメージがしつこそうだし)仕方なく蘭ちゃんに貰ったケーキの箱をダイニングキッチンへと一度置くと、体当たりする勢いで抱き締めに行った。全くびくともしなかったが。

「お帰りなさい、今日もお疲れ様」
「はぁっ♡ちっせぇ…俺の体にすっぽり収まるって可愛すぎだろぉ♡女の子って甘い匂いがしてどこもかしこも柔らかいって本当なんだなぁ…♡」
「あの…蘭ちゃん、もう良い?」
「まだだぁめ♡俺が満足するまで、もうちょっと待って?♡」

満足するまで、それはいつまでなのだろうか?そう私の下ろされた髪を指先に絡めながら愛おしそうに撫でている蘭ちゃんに対してもうどうにでもなれと好き勝手させてあげた。

ーーー

漸く満足したのか、私から離れた蘭ちゃんは「後で膝の間に座ってくれなぁ?」と注文だけ言うと、部屋を出て行ってしまった。あれ?そっちお風呂場しかないけど?えっ?服とかどうするの?春ちゃんのスウェットでも着るんだろうか???イメージ的に二人とも絶対に嫌がりそうだけど?そうケーキを一度冷蔵庫へ戻した私は一人悶々と考え込んでいた。その時玄関から入ってリビングのドアを開けた人がいる、竜胆さんその人だった。

「兄貴、人使い荒過ぎ!服持ってこいとか一言しか書いてないの流石に困るつぅのーー…はわわっ、えっ…今日も可愛い♡」
「こんばんは、竜胆さん…蘭ちゃんなら今しがたお風呂に行ったけど…?」
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