第5章 知らなかった世界
島にはしばらく入らない。近づかない
そう言ったのは船長たるトラファルガー・ローだった。
ローは頭の中で1つの仮説を立てていた。
ナデシコという女は体になんかしらの秘密を持っている。
それが何なのかは分からないが期限を延ばしても帰らない世界政府。
「その島からお前が逃げてきたのならきっと
探しているはずだ。
あいにく、おれ達は海に潜って身を潜めることが出来る。2日待っても帰らないのなら別の島に向かおう。
このルートが最短だが仕方ねぇ。」
船長の言葉にほかの3人は同意する。
「ありがとう…ございます。」
申し訳なさそうにするナデシコにみんなは気にすんなと答えた。
「ただ、いつかでいいから追われている理由を話せ。
いいか?」
ローの言葉にこくりと静かに頷いた。