第11章 くじらと医者
リバースマウンテンを問題なくポーラータング号は順調に予定通り進む。
「船長、もうすぐグランドライン入口に辿りつきます。」
ことが上手く進みローはうんと頷く。
「いや、まて!?壁があるぞ!?」
黒く大きな壁が潜水艦の先に立ちはだかっていた。
「なんでこんな所に壁が!?」
「船のモーターを一時的に止めろ、ぶつかる前に何とかする!」
船は壁とそれの間にある僅かな隙間をくぐり抜けた。
岩肌よりぬるりとして、凹凸がほとんど無い壁。
それはぶおおおおおっと大きな音を上げた。
頭が割れるかと思うほどの衝撃的な音でみんなが耳を塞ぐ。
「なんなんだこれは…!」
ローは舌打ちをしてもっと深く潜水するように指示をした。
シャチが舵を取り、ポーラータング号は下へ下へと向かっていく。
その時、船に衝撃が走った。