第5章 知らなかった世界
そこそこの食料を調達し終えたロー、シャチ、ペンギンが戻ってきた。ナデシコの作りかけの保存食も一応ある。
「これだけあれば工夫次第でどうにでもなるだろう?」
「わぁ!いっぱい持ってきたね!」
ペンギンが食料庫に食料を入れてるのをベポも手伝いに来た。その後ろにナデシコもついてくる。ナデシコに気がついたシャチが挨拶をしに来た。
「やぁ、君がナデシコ?俺はシャチ。
よろしくな!」
サングラスをかけてキャスケット帽子を被る男だったが声色と口元で表情が何となくわかる。
ナデシコはこの青年たちはとてもいい子なんだなと確信した。
「荷物を詰め終わったらすぐに出航するが忘れ物とかは大丈夫か?
一応、使ってたものがないか確認しては来たけど。」
ペンギンが袋をナデシコに渡した。
そこにはまだ乾燥仕切ってない保存食もある。
「料理機材とかってここにはあるんですか?」
「ん?あぁ…まぁ一般的に必要なものは揃えてあるよ。
保存食の続き?」
「はい。長旅になるなら蓄えておかないと」
ペンギンはそっかと笑った。