第4章 青年たちは海賊団
その様子を見ながらローはため息をついた。
「話たくねぇなら話さなくていい。」
「ありがとうございます。他はありますか?」
うーんとベポとペンギンが考えているとローがさらに口を開いた。
「この後はどうするんだ?」
「え?」
「これから先のことだ。おれ達はある程度したらこの島を出ていく。目的があるからな。
お前には目的があるのかと聞いてるんだ。」
「えっと…?どうしよう…何も考えてなかった。
正直、海を渡る技術もないし…」
魚を捌く手を止めふぅっとため息を吐いた。
ふと、思い出したのは海に出て生き別れた養子キチベエの事だ。
考えているとベポが提案した。
「良かったらおれ達の船に乗る?」
それに対してはぁ!?っと声を上げたのはローだった。
その声に驚き3人はローの方を見る。
「でも、あの潜水艦にはまだスペースだってあるし…ずっとここにいたら海軍にバレるのも時間の問題じゃないかな?あれだけ嫌がって逃げてるならそういうことでしょ?」
確かにベポの言う通りだった。
ここにいても何も始まらないし終わりもない。
海軍や研究者が嗅ぎ付けないとも限らない。
だったら目的がないなら、ないなりに動くしかなかった。