第3章 動き出した運命の歯車
ナデシコは男の手を振り払おうと暴れたが体格差や筋力の差により敵わなかった。
「中将、女は…あぁそちらにいらしたんですね。」
海兵がやってきてほっとしたような表情を浮かべた。
「別に、君を殺すつもりはないよ。
ちょっと聞きたいことが増えただけだ。」
そう言うと重そうな手錠をナデシコに嵌めた。
「いや!殺さなくたって痛いことされる!」
走り出しドアに体当たりをした。何としても逃げなくてはと体が動く。手錠を嵌められてもピンピンしている彼女に海兵たちはまた驚いた。
「海楼石を嵌めてもピンピンしてる…能力者ではないのか!?」
「そう言えば海に落ちた時、泳いで上がってきてたよな」
ナデシコはドンドンと体を何度も扉に打ち付けた