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【東京卍リベンジャーズ】One Heart

第3章 東卍の危機


《こっち戻ってすぐ、バブでどっか行っちまった。さすがに下手なマネはしねぇと思うが……》


「むしゃくしゃする分走り回ってんのね、了解」


警察に見つかってなきゃ良いけど。


「ペーは?」


《今日は帰らせた。今はマイキーも、ペーも……オレも、まともに話せそうにねえからな》


「そうだね……ケンも、今日はもう休んで」


《オマエもな。……あんま思い詰めんなよ、ユウ》


ドラケンの言葉に、ドキッと胸が鳴った。


「……うん」


考えてる事見抜かれた気分……ドラケンには、今のアタシの声は落ち込んで聞こえるみたい。


《パーが捕まったのは、本人が覚悟してやった事だ。オマエが責任感じる事は、何もねえよ》


「そう、だね……」


答えながら、アタシは自分の胸に手を当てる。


心臓がドクドクと鳴るたび、ズキズキとした痛みが広がった。


ドラケンとの通話を終えて、アタシは次にマイキーの携帯に電話をかけた。


けど、出ない……バブの排気音で気付かないのかも。


また後でかけようと考えて、アタシは自分の帰路についた。


とぼとぼと歩きながら、隊長や隊員達にメールを送る。


家に着いて、玄関ドアの鍵を開けた時、マイキーから電話がかかった。


家に入りながら、アタシは携帯を耳に当てる。


《和月》


「マイキー、連絡遅くなってごめん」


アタシはまず、タケミっちの容態を伝えた。


《じゃあ、タケミっちは無事なんだな?》


「うん」


《…良かった……》


マイキーは安心したようだったけど、その声はいつもより暗い。


「マイキー……ごめん。アタシ、パーを……」


《オマエが謝る事じゃねえよ》


「アタシ、参謀なのに……パーが考えてる事、何も察してあげらんなかった。パーの為に、何もしてあげらんなかった」


《………》


「パーにも……ごめんって謝りたいよ」


ドラケンには話せなかった弱音が、口をついて溢れた。


マイキーは、「うん」と優しく答えてくれる。


《……オレから、話したい事がある。明日、武蔵神社に来てくれ》


「今じゃなくて?」


《ああ……他のやつらも呼んだ》


ドラケンや他の隊長達も全員集めるらしい。


「話って何?」


《パーの事……詳しくは明日話す》


「……わかった」


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