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【東京卍リベンジャーズ】One Heart

第10章 10月31日


叫んだ勢いのまま、タケミっちの体がフラッと倒れる。


そんな彼の肩を、近くに居た三ツ谷が支えた。


「やるじゃん、タケミっち」


ドッ


「ぐっ…」


半間から繰り出された蹴りを、アタシは両腕で受け止めて踏ん張り、なんとか弾く。


ニッと笑うアタシに、半間はイラついたような顔をした。


──まるで、励まされたような気分だった。


気合いで負けてて、喧嘩に勝てるワケないもんね……


「東卍は負けない」


「あ?」


「ウチの隊員は、みんな強いから‼︎」


アタシが強く言い放った、直後


「──どけぇえ!!!」


ドドド


東卍の最大戦力が、本領を発揮した。


後ろで、芭流覇羅の隊員達が騒ぎ始める。


「なんだコイツ!!?」


「一瞬で10人ぶっ飛ばしたぞ!!?」


ゴッ


アタシが繰り出した蹴りは半間に片手で受け止められ、反対の手で裏拳をしかけられる。


「ウソだろ⁉︎」


「バケモンだ!」


ドッ


アタシは、半間の拳を受け止めた。


「これが東卍のNo.2・龍宮寺堅!!!」


ドッ


その時、アタシ達を囲っていた芭流覇羅の隊員が外からふっ飛ばされた。


アタシは半間の手を弾いて、数歩跳び退がり距離を取る。


「ユウ」


後ろを振り向いて……この場に来てくれたドラケンと目を合わせた。


「悪りぃ、遅くなった」


「早いくらいだよ」


ドラケンが、アタシから半間に目を移す。


「待たせたなぁ、半間ぁ」


「オイオイ大丈夫かぁー?もー、疲れ果てちまってんじゃねーのかぁ?」


「今ぁ、準備運動が終わったトコだ」


半間の煽りに、ドラケンはそう煽り返した。


「あーあ、半間はアタシが倒そうと思ったのに」


「オマエは他にやる事があんだろ」


「……そうだね」


バシッ


アタシは右手を上げて、ドラケンの手とタッチする。


そのまま、包囲の外へ向けて歩き出した。


「また逃げンのかよ」


後ろからかけられた半間の声に、アタシは振り返らずに答える。


「大事な男を探しに行くの。もう、アンタに構ってるヒマなんて無いから」


そしてアタシは、場地を探すため、乱戦の中に向けて走り出した。


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