第2章 参謀の仕事
それは、ぶっちゅーー‼︎と効果音がつきそうな深いキスで、そのうちヌルッと舌が侵入してくる。
「!んーっ‼︎」
アタシがマイキーの肩を押し返そうとしても、マイキーの手はアタシの後頭部をガッチリ押さえて離さない。
「ん゙っ……ふ、う…」
結局アタシはされるがまま、マイキーが満足するまで離してもらえなかった。
ようやく解放されたら、アタシの息は切れ切れで、体に力が入らないところをいいようにマイキーに抱きしめられた。
ある程度息が整ったところで、アタシはマイキーに文句を言う。
「……いきなり酷いじゃん」
アタシが身じろぎすると、マイキーは少しだけ体を離して、アタシの目を見つめてきた。
その表情はまだ不機嫌なまま。
「和月がオレを後回しにするからだろ」
「しょーがないでしょ。参謀の仕事があったんだもん」
「ダメ。オマエは何よりもオレを優先すんの」
またアタシを抱きしめて、マイキーはアタシの首元に顔を埋めた。
肌に息がかかってくすぐったい。
「……色んなやつの匂いがする」
ボソッと呟いたかと思えば、マイキーはアタシを引っ張りながらバブに向かってく。
「今日オマエん家泊まるから」
「えっ」
「覚悟しとけよ」
家帰ってから自分がされる事を想像して、アタシは顔を青くして焦った。
「いや、無理、歩いて帰る」
「は?」
アタシが拒否すると、マイキーは一層目を鋭くする。
「ここで襲われてぇの?」
なんて言って脅してくる始末。
一瞬、アタシは頭の中で逃げる算段を考えて、でもやっぱり「マイキーは本気でヤりかねない」という防衛本能が働いて、断念した。
アタシが大人しくバブに跨ると、マイキーはすぐに発進する。
「……ねぇ、アタシ明日も参謀の仕事あるんだけど」
「んー、じゃあ3回で許してやる」
「⁉︎」
せめてもの抵抗は、あっけなくへし折られた。
……家着いたらダッシュで逃げよう(結局捕まった)
◇◆◇◆
───翌朝
携帯にかけたアラームの音で、アタシは目を覚ました。
絡み付く腕から抜け出すように起き上がり、裸の身にサイドに置いてたTシャツを着て、唸る。
「う〜〜……」