• テキストサイズ

【東京卍リベンジャーズ】One Heart

第9章 参謀の策略


「オマエは何がしてぇんだ?タケミっち。マジで死にてぇの?」


(オレは…何がしたい…?)


アタシは、タケミっちに目を向ける。


「マイキー君」


タケミっちは、戸惑ったように一瞬目線を下げた。


(オレのしたい事……そうだ。マイキー君に場地君を連れ戻せって言われて、連れ戻したら稀咲をクビにできるって思った)


マイキーの迫力に圧された?


(稀咲を東卍から追い出せば、未来が変わって、ヒナは助かるかもしれない…)


タケミっちは無言のままで、マイキーはそんなタケミっちをじっと見つめる。


(──ちがう!!!あの時誓った事は、そんな事じゃない!!!)


アタシが庇ってやるかと迷ってる間に、タケミっちが顔を上げた。


真剣な眼差しで、マイキーを見返して


「オレは──東卍のトップになりたいです!!!」


そう宣言した。


「……⁉︎」


予想外過ぎる言葉に、アタシは面食らってしまう。


東卍のトップって、何言ってんのコイツ。


「いつかマイキー君に、それを認めさせてみせる‼︎それがオレのしたい事です!!!」


どこかズレていて、間抜けにも思える宣言に、いつものアタシなら怒るかからかうかするトコなのに……


そんな事考えもしないうちに、タケミっちは「失礼します‼︎」とマイキーに頭を下げてこの場から去って行ってしまった。


タケミっちと千冬が霊園から出て行ったところで、ドラケンが「ハハ」と笑い出す。


「バカだな…あいつ」


「ホントだよ!」


遅れてやってきた怒りにアタシは腹立てたけど、ドラケンは対照的に笑ってた。


「…だな」


マイキーも、笑ってた。


さっきは鋭くタケミっち睨んでたクセに、今は楽しげ……


「………」


まぁ、辛い顔されるよりよっぽどいいけど。


「マイキー」


「ん?」


「アタシ、もっかい真一郎と話してくる」


マイキーとドラケンが驚いた顔をするのに、アタシは構わず墓へと踵を返した。


「和月!」


/ 277ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp