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【東京卍リベンジャーズ】One Heart

第9章 参謀の策略


「オイオイ、東卍のお姫サマじゃねえの⁉︎一体何しに来やがった」


「よく言うよ。そっちが仕掛けてきたクセに」


奥には半間と、芭流覇羅の幹部らしき男が2人


「ユウ…⁉︎」


「ユウさん!」


その手前に一虎と場地と、向かい合うように立っているタケミっち


そして……


「千冬…⁉︎」


床の上に力なく倒れている、千冬の姿。


それを見てすぐ、アタシは千冬の元に駆け寄った。


彼の片手を掴んで、反対の手で頬に触れる。


執拗に殴られたのか顔面はボコボコ、特に右目の痣が濃くて痛々しい……なのに、抵抗した様子がない。


カッと、自分の頭に血が昇るのを感じた。


「アンタら……よくも千冬を‼︎」


「おっと、勘違いすんなよ?ソイツをヤッたのはオレらじゃねえ」


半間はニヤニヤと笑いながら、右手を挙げて場地を示した。


「………」


アタシは、場地に目を向ける。


場地の手と顔には、返り血が付着していた。


「圭介」


昨日、場地は自分から千冬を突き離した。


千冬を殴る意味も、芭流覇羅のアジトに呼ぶ理由もない……じゃあ何故千冬はボコられたのか?


「随分と、似合わないカッコしてンじゃん」


「ユウ……テメー何しに来やがった」


答えは簡単、芭流覇羅が場地にヤらせた。


大方、本当に東卍を裏切ったのか証明しろとか言われたんだろう……東卍にとっては、知ったこっちゃない話。


芭流覇羅は、そんな勝手な理由で、千冬を痛め付けた。


「タケミっち」


「!」


「こっち」


アタシはタケミっちを自分の方に来るように呼んだ。


「半間!」


タケミっちは後ろに立たせた後、アタシは再度半間の方を睨む。


「ウチの松野千冬と、花垣武道……それと場地圭介は返してもらう」


「あ〜?まるで攫われたような言い方じゃねーか。人聞き悪ぃーな」


少し高い位置に立っていた半間は、ストッと下に降りて、アタシの前まで歩いて来る。


「場地は、自分の意思で芭流覇羅に来たんだぜ?松野千冬は、場地に呼び出されてノコノコやってきた。花垣も、一虎の誘いにホイホイ付いて来ただけだ」


「あっそ。じゃあ、3人ともアタシが連れ帰って問題ないワケね」


「場地は、もう芭流覇羅の人間だがな」


「関係ないよ」


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