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【東京卍リベンジャーズ】One Heart

第7章 総長と参謀


「……普通ならさ、関東最凶なんて謳ってこんだけデカくなってたら、すぐ他のチームに潰されんのがオチなんだけど」


芭流覇羅がそうならない理由は……


《外の奴らが手ぇ出してこねえのは、東卍(ウチ)とヤり合ってるからだろ。……潰し合えとまで思われてっかもな》


「……芭流覇羅と結託されないだけマシか」


ムカつくはムカつくけど。


《話はわかった。対策練んなら、早いウチから手ぇ打たねえとな》


「うん。……アタシの仕事だ」


8・3抗争の恨みって事で奇襲かけてやっても良いけど、一部しか叩けないんじゃ意味がない……


かと言って、3倍の戦力差とまともにぶつかんのは……


頭を悩ませて「うーん」と唸るアタシに、ドラケンが「ユウ」と呼びかける。


《オマエ、そろそろ戻れ。考えんのは後でも出来んだろ》


「……ん、わかった。これ以上調べても得る物は無さそうだしね」


アタシはドラケンに返事をして、携帯を耳から離す。


通話切ボタンを押そうとした……その時


「オイ、そこで何してんだ‼︎」


「あ。」


芭流覇羅と思しきチンピラの男に見つかってしまった。


《⁉︎ユウ──》


慌てるドラケンの声を最後に、アタシはブチッと通話を切る。


閉じた携帯をポッケに仕舞いながら、前方から迫るチンピラ3人を見据えた。


「女が、んなとこで何してやがる」


「迷子かぁ?」


近づいてくる男3人から若干引きながら、アタシは3人の後ろに目を向ける。


他に人影は無い……幸いな事に、アタシの存在に気付いたのはこの3人だけみたい。


うーん、どうしよう……騒ぎにはしたくないし、嘘ついて誤魔化してみるか……


「!オイ、こいつ東卍の──」


「あ、もうバレてンのね」


ゴッ!


一人が表情を変えてアタシを指さすのを見て、アタシは一番手前に居たチンピラの顔面を殴り飛ばした。


バレてンなら、誤魔化したってしょーがない……大声で仲間呼ばれる前にぶっ飛ばそ。


「⁉︎」


残りの二人が目を見開き、こめかみに青筋を浮かべる。


「テメッ…」


ゴ ガッ


ヤツらが動くより先に、アタシは懐に踏み込んでそれぞれの体に思いっきり拳を打ち込んだ。


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