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【東京卍リベンジャーズ】One Heart

第7章 総長と参謀


マイキーの様子に、エマはやれやれと呆れたように笑ってた。


「ほら、やっぱ邪魔なんじゃん」


「うるせぇ」


エマはニヤニヤと笑ってマイキーをからかう。


マイキーは一層不機嫌になりながら、ギューッとアタシを抱き締める力を強めた。


「和月はオレのだし。エマにだってやんねーし」


うわー、ホントに大人げない……


「ハイハイそーですか」


エマは、アタシ達に手を振って歩き出す。


「一人でヘーキ?」


「うん。じゃあまたね、ユウ」


「ん、またネ」


アタシが手を振ってエマを見送る間も、マイキーはアタシの背中に張り付いて離れなかった。


「いい加減離してよ、暑苦しい」


「は?ヤダ」


何でキレ気味なの?


アタシは「もー」と呟きながらも、しばらく好きにさせておくか…と体の力を抜いた。


お墓参りの間は、兄らしくエマを気遣って我慢してたもんね……マイキーだって、寂しかったハズなのに。


マイキーはフェンスに寄りかかりながら、お腹に回した腕でアタシを抱き寄せる。


首裏に軽く口付けて、「スーッ」と息を吸い込んだ。


「嗅ぐなバカ」


「んー」


聞いてないな……こちとら8月の暑さに汗かいてるってのに、デリカシーのないヤツ。


チュ チュ


「っ…」


首裏に繰り返しキスされて、アタシは少しだけ身じろぎする。


外でこれ以上の事してきたらブン殴ろうと心に決めつつ、ある事を思い出して口を開いた。


「ところで、来週はアンタの誕生日だけど」


「!」


「今年は何が欲しーの?」


サプライズが性に合わないアタシは、プレゼント決めは本人から希望を取る派。


マイキーは「うーん」と唸りながら首を傾げる。


「……もうちょい考える」


「ん、そっか。決まったら教えてね」


あれが欲しいとか、あれが食べたいとか、そういうワガママは日頃から発揮してるマイキーには、特別な日にお願いするような物欲があまりない。


一昨年は「一日一緒に居て欲しい」、去年は「一緒に海に行きたい」、マイキーがプレゼントに求めるのはいつも、アタシにとっては特別でも何でもないような事ばかりで……


素直に祝ってあげたいって思ってるアタシにとっては、正直物足りなかったりするんだけど……今年は何をお願いされるかな。


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